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HACCPの記録表の作り方|書く項目と続けやすい運用のコツ

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HACCPの記録表は、決めたルールを守れているかを日々確認し、その結果を残すための書類です。項目を増やしすぎると現場が書ききれず、形だけの記録になってしまいます。続けるコツは、毎日無理なく書ける量に絞ること、判定に迷わない形にすること、そして異常があったときの対応まで同じ用紙で残せるようにすることです。本記事では、記録表に書く項目と、続けやすい運用の作り方を解説します。

HACCPに沿った衛生管理では、手順を決めるだけでなく、実施した結果を記録することが求められます。しかし現場では「毎日書く時間がない」「書いた記録が活用されていない」といった声も少なくありません。

本記事では、記録が必要になる理由から、記録表に書く項目、作るときのコツ、そして紙の運用でつまずく点とその解決方法までを順に解説します。なお、制度の要件や求められる記録の内容は、業種・規模・自治体によって異なり、改正されることもあります。最新の内容は厚生労働省や所轄の保健所、業界団体の手引書で必ず確認してください。 本記事は制度の解説ではなく、記録の実務に焦点を当てています。

HACCPで記録が必要になる理由

記録は、決めた衛生管理のルールが実際に守られていたことを示す資料になります。日々の確認結果が残っていれば、外部からの問い合わせや検査の際に、根拠をもって説明できます。

もうひとつの役割は、現場の振り返りです。温度が基準を外れた日や、清掃が漏れた日が記録に残っていれば、原因を探る手がかりになります。記録は提出のためだけでなく、次の改善のために使うものと考えると、続ける意味が現場にも伝わります。書かせるだけで終わらせず、集まった記録を現場に返す場をつくることが、運用を続ける支えになります。

HACCPの記録表に書く項目

記録は大きく2つに分かれます。目的が違うため、様式も分けて考えるのが基本です。

一般衛生管理の記録

施設や設備の清掃、手洗い、健康状態の確認、器具の洗浄・消毒、そ族昆虫の対策など、日常的に行う衛生管理の実施結果を記録します。項目は「実施したかどうか」の確認が中心になるため、チェック形式が向いています。誰が確認したかも残しておくと、担当が交代したときの引き継ぎがしやすくなります。

記録の形は、次のように「いつ・何を・どう判定するか」で整理すると迷いません。

記録する項目 タイミング 記録の形
従事者の健康状態 始業前 良/要確認
手洗いの実施 作業開始前・随時 実施済/未
器具・設備の洗浄消毒 作業終了後 実施済/未+担当者
冷蔵・冷凍庫の温度 1日◯回 実測値(℃)
そ族・昆虫の確認 日次または週次 異常なし/あり+内容

判定が「実施済/未」で済む項目と、数値を残す項目は分けて並べましょう。様式がぐっと読みやすくなります。異常があったときだけ詳しく書く形にすれば、平常時の記入は数十秒で終わります。

重要管理点(CCP)の記録

加熱、冷却、金属探知など、安全性を確保するうえで特に重要な工程については、基準を守れていたかを数値で記録します。加熱温度と時間、冷却後の品温といった実測値を残すことが基本です。基準を外れた場合の対応も記録の対象になります。数値が基準内に収まっているかをその場で判断できるよう、様式に基準値を書いておくと確認が速くなります。

記録の保存について

記録は、作成して終わりではなく、一定期間保存しておく必要があります。保存すべき期間や対象は、取り扱う食品や業種によって考え方が異なるため、業界団体の手引書や所轄の保健所の案内で確認してください。 紙で保管する場合は、量が増えるほど保管場所と検索の手間がかかる点も考慮しておきましょう。数年分をまとめて保管すると、必要な1枚を探し出すのに時間がかかります。

記録表を作るときの3つのコツ

続く記録表には共通点があります。

現場が毎日書ける量に絞る

項目を増やせば管理は細かくなりますが、現場の負担も増えます。書ききれない量にすると、まとめ書きや形だけの記入が始まり、記録の信頼性が落ちます。まずは必要最小限から始め、運用が定着してから追加するほうが確実です。1回の記入に何分かかるかを実際に計ってみてください。適切な量が見えてきます。

判定に迷わない形にする

「良・否」や「実施済・未実施」のように、判断が分かれない選択肢にします。自由記述が多いと、書く人によって粒度が変わり、後から比較できません。数値を記録する項目は、基準値を様式に併記しておくと判定が速くなります。単位も明記しておけば、書く人による表記のばらつきを防げます。

異常時の対応欄をセットで作る

基準を外れたときに、誰が・何をしたかを同じ用紙に書けるようにしておきます。別の報告書に分けると、記録と対応が結びつかず、後から経緯を追えなくなります。対応の選択肢をあらかじめ用意しておくと、現場が迷いません。誰に連絡するかまで様式に書いておくと、判断に時間をかけずに済みます。

紙の記録表でつまずく点

紙の様式は始めやすい一方、運用が進むと課題が見えてきます。まず、記入漏れにその場で気づけません。空欄のまま提出され、後から確認しようとしても、当日の状況を思い出せないことがあります。記入したかどうかを後から追えないため、確認の手戻りが生じます。

次に、集計ができません。温度の推移を月単位で見たい、異常が出た日を抽出したいと思っても、紙のままでは手作業になります。さらに、保管の負担があります。毎日発生する記録は年間で相当な枚数になり、必要なときに探し出すのに時間がかかります。複数の拠点がある場合は、拠点ごとに保管場所が分かれ、全体を見渡すことも難しくなります。

HACCPの記録をアプリで運用する方法

こうした課題は、記録の入口をスマホに変えることで解消できます。Platio(プラティオ)のようなノーコードツールを使えば、プログラミングの知識がなくても、衛生管理の記録アプリを自分たちで用意できます。テンプレートを選んで項目を調整するだけなので、専門の開発を待つ必要がありません。

いま使っている記録表と同じ項目・同じ順番でアプリを作れば、現場の手順を変えずに記録をデータ化できます。

その衛生管理の記録表、写真を撮るだけでアプリの形になります。 Platioの「AIアシスト機能(ベータ版)」なら、いま使っている紙の記録表やExcelを画像・PDFでアップロードするだけで、AIがアプリのベースをすばやく自動生成します。プログラミングの知識は不要で、生成後の項目の追加・変更も簡単です。まずは無料でお試しください。

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その場で記録し、記入漏れを防ぐ

作業の合間にスマホから入力できます。必須項目を設定しておけば、空欄のまま登録されることを防げます。日付や担当者は自動で記録されるため、書く項目自体を減らせます。前回の記録を見ながら入力できるため、わずかな変化にも気づけます。

数値や写真も記録として残せる

加熱温度や品温などの数値をその場で入力できます。庫内の温度計や現物の状態を撮影して添えておけば、数値だけでは伝わらない状況も記録に残ります。異常時の対応も、同じ記録の中に写真付きで残せます。

記録を指定様式のExcelで出力できる

蓄積した記録は、Excel帳票出力機能を使って提出や保管用の様式で出力できます。日々の記録のように件数が多いものは、複数件をまとめる一覧形式が適しています。決められた様式がある場合も、そのフォーマットを登録しておけば、同じ見た目のまま出力できます。この機能はBasicプラン以上で利用できます。 詳しくはExcel帳票出力機能の紹介記事をご覧ください。

製造現場はスマホ、管理はPCで確認する

Webアプリ機能により、PCのWebブラウザからも入力・閲覧ができます。製造現場ではスマホで記録し、事務所では管理者が大きな画面で日々の記録を確認する、といった使い分けができます。

生産管理システムと記録をつなぐ

蓄積した記録は、社内の各種システムとノーコードで連携できるPlatio Connectを使って、生産管理システムやBIツールへ渡すこともできます。帳票全体の電子化は帳票電子化の考え方、チェックリストの運用はチェックリストツールの活用もあわせて参考にしてください。

HACCP・衛生管理に使える関連テンプレート

Platioには、衛生管理の記録に使えるテンプレートが用意されています。自社の業種に近いものを選び、項目を調整するだけで始められます。

魚肉練り製品を扱うならHACCP一般衛生管理実施記録 魚肉練り製造テンプレート、納豆製造にはHACCP一般衛生管理実施記録 納豆製造テンプレート、乾麺製造にはHACCP一般衛生管理実施記録 乾麺製造テンプレートが用意されています。畜産の現場には農場エリア チェックリストテンプレートも使えます。いずれも項目をカスタマイズでき、テンプレート一覧から探せます。

記録が形骸化していないか確かめる5つの問い

続けているつもりでも、中身が伴わなくなることがあります。次の問いに答えてみると、現状を点検できます。

1つ、記入する時間帯が毎回同じで、実際の作業時刻とずれていないか。2つ、同じ筆跡でまとめて書かれた形跡はないか。3つ、「異常あり」が一度も記録されていないのに、現場では小さなトラブルが起きていないか。4つ、記録した内容を誰かが確認し、フィードバックする場があるか。5つ、記録を見て何かを変えた例が、この半年であったか。

3つ目と5つ目に引っかかる現場は少なくありません。異常が一度も出ない記録は、基準が緩すぎるか、書きにくい空気があるかのどちらかです。記録は不備を責めるためのものではない、と伝えることも運用の一部になります。

業種・規模による記録の考え方の違い

同じHACCPでも、求められる管理の程度は業種や規模で異なります。小規模な飲食店や販売店では、業界団体の手引書に沿った簡易な記録で運用するケースが一般的です。手引書には業種ごとの様式例が示されているため、まずそれを土台にすると迷いません。

食品製造の工場になると、工程ごとに管理する項目が増え、数値の記録も一気に増えます。複数のラインや拠点がある場合は、様式を統一しておくと集計や比較がラクに進みます。給食施設や宿泊施設の厨房のように、提供先が決まっている現場では、提出や報告の様式が指定されていることもあるため、出力の形まで含めて設計しておくと安心です。

現場での衛生管理・記録の事例

実際に、衛生管理や点検の記録をアプリ化した企業があります。松屋(小売・卸)では、食品の衛生管理を紙で運用しており、売場の状況確認と本部からの指示に時間がかかっていました。食品衛生管理アプリの導入で、売場の状況確認と指示対応を迅速化しています。

興徳クリーナー(サービス)では、工場の日常点検の報告を紙で行っており、記録と集計に多くの時間を費やしていました。点検報告をアプリ化した結果、年間400時間の業務削減を実現しています。毎日発生する記録ほど、削減効果が積み上がることを示す例です。

協同ファーム(農業)では、飼育管理日誌を紙で記録していました。日誌をアプリ化したことで、農場の働き方改革につながっています。自社に近い事例は、下記の事例集でも詳しく紹介しています。

よくある質問(FAQ)

Q. HACCPの記録表に決まった様式はありますか。
A. 全業種共通の統一様式が定められているわけではありません。業界団体が公開している手引書に様式例が示されているため、自社の業種の手引書を確認し、それを土台に自社の工程へ合わせるのが一般的です。詳しくは所轄の保健所にもご確認ください。

Q. 記録はどのくらいの期間保存すればよいですか。
A. 取り扱う食品や業種によって考え方が異なります。製品の賞味期限や流通期間を踏まえて決めるケースが多いため、業界団体の手引書や所轄の保健所の案内で確認してください。データで保存しておくと、期間中の管理と検索が容易になります。

Q. 紙の記録をやめて、デジタルの記録だけにしてもよいですか。
A. 記録の方法について、紙に限定する決まりが一律にあるわけではありませんが、求められる要件は状況によって異なります。切り替える前に、所轄の保健所や取引先の要求事項を確認しておくと安心です。

Q. 現場のスタッフがスマホ操作に不慣れです。
A. 入力項目を選択式にし、いまの紙と同じ順番に並べると、迷わず使えるようになります。1つの記録表から始めて、慣れてから対象を広げる進め方が向いています。

Q. アプリ化にはプログラミングの知識が必要ですか。
A. 必要ありません。Platioはテンプレートを選んで項目を調整する方式で、現場の担当者が自分でアプリを用意できます。料金は初期費用不要、月額2万円台から利用でき、まずは無料で試せます。

まとめ|HACCPの記録は「書ける量」と「使える形」で続く

HACCPの記録表は、決めた衛生管理が守られていたことを示すと同時に、現場の振り返りに使う資料です。書く項目は、日常的な衛生管理の確認と、加熱や冷却など重要な工程の数値記録に分けて整理すると設計しやすくなります。

続けるコツは、毎日書ける量に絞ること、判定に迷わない形にすること、異常時の対応まで同じ記録に残せるようにすることの3点です。紙のままでは集計と保管の負担が残るため、記録の入口をスマホに変え、必要なときに指定の様式で出力できる状態を整えると、記録が使える資産になります。

衛生管理の記録、まずは無料で試してみませんか。 Platioは100種類以上のテンプレートに加え、テキストや記録表の画像からアプリのベースを自動生成する「AIアシスト機能(ベータ版)」も利用できます。プログラミング不要で、写真も残せる衛生管理アプリをすぐに体験できます。

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執筆者:Platioチーム

著者画像 Platioチーム

現場のDXを支援するモバイルアプリ作成ツール「Platio」の運営に携わるメンバーが、業務改善やDX、ノーコードによるアプリ活用に関する情報をはじめ、現場で役立つノウハウや最新トレンドを、実際の活用事例を交えながら分かりやすく発信しています。

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