モバイルアプリは日常生活の様々な場面だけではなく、業務の効率化や情報共有などビジネス面で利用される機会も増えています。しかし、業務にモバイルアプリを導入することに興味があっても、どのように開発・導入すれば良いのかわからない方も多いようです。そこで本記事では、モバイルアプリ導入を検討している初心者向けにモバイルアプリの種類や作成方法、初めて作成する際のポイントや事例をご紹介します。
モバイルアプリ(正式名称:モバイルアプリケーション)とは、スマートフォンやタブレットなどの携帯可能なデバイス上で動作をすることを前提としたソフトウェアプログラムのことです。モバイル端末に最適化された操作性や特定のタスクの遂行に適した機能を有しています。
モバイルアプリの用途は幅広く、SNSやゲーム、動画視聴といった主に日常生活の娯楽目的に利用するものや、健康管理、レシピ検索など実用性の高いもの、そして業務で利用するものまでさまざまです。
近年では社内向けのモバイルアプリを活用することで、業務効率化を図る企業が増えています。
モバイルアプリの種類には大きく分けて、「ネイティブアプリ」「Web アプリ」「プログレッシブウェブアプリ」の3つがあります。以下では、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
ネイティブアプリとは、App StoreやGoogle Playといったアプリストアからスマートフォンやタブレットにダウンロードすることで利用できるアプリのことです。それぞれのOS専用に作られており、「アプリ」と聞いて思い浮かべるものとしては、このネイティブアプリが一般的です。ネイティブアプリは、スマートフォンやタブレットなどのデバイス自体にインストールされます。
メリット
デメリット
ネイティブアプリについては以下の記事で詳しく解説しています。
Webアプリは、インターネットを経由してWebブラウザ上で利用できるアプリのことです。たとえば、X(旧Twitter)やYouTubeなどはWeb上でも利用できますが、これもWebアプリの一種です。
メリット
デメリット
プログレッシブウェブアプリ (Progressive web apps) は、WebページやWebアプリをモバイル端末向けネイティブアプリのように利用できる技術のことです。Webサイトのように手軽に利用ができ、ネイティブアプリのように高機能という面を併せ持っています。
メリット
デメリット
プログレッシブウェブアプリについては以下の記事で詳しく解説しています。
モバイルアプリの作成方法には、「フルスクラッチ開発」と「モバイルアプリ作成ツールの活用」という方法があります。
フルスクラッチ開発とは、アプリケーションを完全に新しい状態から開発する手法のことです。この手法には、さらに自社で開発する方法と外注する方法があります。
設計や仕様など自社のニーズに合ったものを作ることができ、カスタマイズの自由度が高いメリットがあります。ただ、アプリ開発が可能な高い技術力を持っていなければ自社での構築は困難です。また、高い技術を保有する技術者を採用する場合、採用にかかるコストも大きくかかります。
専門知識を持つ人材や技術力が自社になくても開発でき、実績が豊富な会社に委託することでスピーディな開発が可能というメリットがあります。一方、会社によって開発後のサポート対応に差があることや、自社で技術者を採用するよりも外注費が高くつく場合がある点には注意が必要です。
ノーコード・ローコードツールは、モバイルアプリ作成に必要なソフトウェアやプラットフォームを提供しているツールのことです。フルスクラッチ開発とは違い、コーディングやプログラミングに関するスキルがなくても比較的簡単にアプリを開発できるツールも存在します。
モバイルアプリ作成ツールには、「ノーコード」と「ローコード」という特徴を持った2種類のツールがあります。
ソースコードを一切書かずにアプリ開発をする手法です。例えば、あらかじめ用意されている機能をドラックアンドドロップの操作で組み合わせてアプリを構築することができます。すでに開発済みの機能を使って作成するため、プログラミングスキルがない人でも簡単に開発でき、短期間で開発可能というメリットがあります。しかし、カスタマイズの自由度は限られています。
必要最小限のソースコードの記述のみでアプリを開発する手法です。ノーコードに比べカスタマイズ設定に幅を持たせることで、より複雑なアプリケーションの開発も可能です。ただし、ノーコードとは違いソースコードを全く記述しなくても良いわけではないため、最低限のプログラミングスキルは必要です。
ノーコード開発とローコード開発それぞれのメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ここでは、プログラミングの知識がなくてもモバイルアプリを作成したい方向けに、モバイルアプリ開発の選定ポイントとおすすめの方法をご紹介します。
初めてモバイルアプリを作成する場合、低予算でアプリの立ち上げをスムーズに行える方法 をおすすめします。以下のようなポイントを考慮しスモールスタートを心がけましょう。
ノーコード・ローコードツールを活用する場合は、自社が開発したいアプリで使いたい機能に対応しているか確認が必要です。ツールによっては、商品販売やクーポンの配布などの販売促進利用であったり、改善提案や在庫管理など自社の業務効率化に特化した作成ツールがあります。まずは、各ツールの特徴や自社の業務で使いたい機能に対応しているかを確認しておきましょう。
シンプルな機能のアプリケーションを作る場合は、プログラミング知識のない人でも簡単にモバイルアプリの作成が可能なノーコードツールの活用がおすすめです。ローコードと比べるとカスタマイズの自由度には限りがありますが、開発済みの機能を使って作成するため、業務に合わせて簡単にカスタマイズすることが出来ます。
複雑な機能を導入したい、カスタマイズ性を持たせたい場合は、フルスクラッチ開発とローコード開発がおすすめです。しかし、このアプリ作成方法にはプログラミングに関する専門知識が必要になります。またコードを記述する必要があるため、ノーコード開発に比べ時間がかかります。
業務に合ったモバイルアプリのテンプレートが用意されていれば、そのまま利用することもできます。ノーコード開発であれば、テンプレートをベースに開発済みの機能を組み合わせ、短時間で独自性のある自社専用のモバイルアプリ作成が可能です。モバイルアプリ作成ツールによってテンプレートが異なるため、自社の業務に合ったテンプレートが用意されているか事前に確認すると良いでしょう。
フルスクラッチ開発の場合は、自社でアプリ開発の知識やプログラミングスキルがある技術者がいなければ、新たに技術者を採用しなくてはなりません。外注するという方法もありますが、自社で技術者を採用するよりも外注費の方が結果的に高くつく可能性があります。ノーコード開発であれば、プログラミングの知識のない従業員でも簡単にモバイルアプリを作成できるため、外注費もかかりません。ツールによっては初期費用がかからずに、作成から運用までの費用を定額の月額料金だけで抑えられます。初めてモバイルアプリを作成する場合は、導入後にうまく運用できなかったということも考えられるため費用の少ない開発方法でスタートするのが良いでしょう。
モバイルアプリ作成ツールPlatio(プラティオ)は、上記の選定ポイントの条件をすべて満たしており、誰でも簡単に自社の業務に合ったモバイルアプリをノーコードで作成可能です。スピーディにアプリを開発・活用することで、現場業務のDX推進と人手に頼っていた業務の効率化を実現します。
以下資料では、Platioを活用した現場改善のイメージをマンガでわかりやすくご紹介しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
時間のかかる現場の管理業務。 モバイルアプリの活用による【現場のDX】推進をマンガでわかりやすく解説します。
以下では、Platioでモバイルアプリ未経験から短期間でモバイルアプリを作成し、しっかり運用成果を挙げている事例を3つご紹介します。
全国にスポーツクラブを展開している株式会社ルネサンス様では、これまで各店舗で発生する忘れ物を紙台帳で管理しており、記録や問い合わせ、引き渡しの対応が負担となっていました。また、紙台帳は検索性が悪く、目的の品物をすぐに見つけられない課題などもありました。
そこでPlatioを導入し、「忘れ物管理アプリ」を3日で開発。記録の手間が削減され、紙台帳の半分以下の時間で作業を完了できるようになったほか、写真で品物を確実に確認することで取り違え防止などの効果も得られました。
廃車のリサイクルやパーツのリユースを手掛ける豊通リサイクル様では、工場において重く切り口が鋭利な材料や、金属を破砕・圧縮する大型設備を扱うため、事故防止に向けたヒヤリハット報告や改善提案を重要視しています。しかし、紙の報告書では記入や情報管理に手間がかかるという課題を抱えていました。
そこでPlatioを導入し、ヒヤリハット報告や業務改善提案アプリをわずか3時間で作成。その場でアプリから簡単に報告できるようになり、その手軽さから報告漏れがなくなり、報告件数が倍増しました。また、報告書のデータ化や集計の工数も大幅に削減できました。
電気通信設備の構築や管理・保守を担っているNTT東日本 茨城支店様では、長年立ち会いを担当してきたベテランたちが高齢化しており、若手社員へのノウハウ継承が急務になっています。従来はベテランの業務ノウハウを会社に戻ってからパワーポイントで作成していましたが、記憶が曖昧になったり、忘れたりすることもありました。
そこでPlatioを活用し、設備の工事内容やベテランのノウハウを記録する「匠の技記録アプリ」を2日で作成。その場でアプリから記録できるようになったことで、年間1000時間の業務を削減。効率的な業務ノウハウの蓄積と共有を実現し、若手の効率的な育成にもつなげています。
各事例の詳細や上記以外の事例については、以下の資料でご紹介していますのであわせてご覧ください。