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スーパーアプリとは?基本からメリット・デメリットや事例まで解説

2023年、日本国内における携帯電話所有者のうち、スマートフォンの所有率は96.3%となりました※1。スマートフォンの普及に伴い、SNSや決済、音楽など用途、目的ごとに特化した様々なアプリが提供されています。その中で、近年アジア圏を中心に注目を集めているのが、スーパーアプリです。本記事では、スーパーアプリについて詳しく解説するとともに活用するメリットをご紹介していきます。

※1 出典:スマートフォン比率96.3%に:2010年は約4% ここ10年で急速に普及

スーパーアプリ

スーパーアプリとは?

スーパーアプリとは、1つのアプリ内に様々な機能が集約された総合アプリのことで、SNSやメッセージ、決済や音楽など、本来であればそれぞれが独立しているサービスを、1つのアプリ内で利用することができます。ユーザーは、複数のアプリを併用する必要がなくなり、起動の手間やアカウント管理も軽減されるため利便性が高く、アジア圏を中心に近年注目を集めています。

スーパーアプリの先駆けである中国では、モバイル決済の市場シェアの90%以上をWeChatとAlipayの2社で独占※2しているほど、スーパーアプリが非常にポピュラーな存在として定着しています。

アジア圏でスーパーアプリが普及した背景として、欧米ではサービスがアプリへ移行される際に、それぞれに特化した形態でアプリになった事が挙げられますが、アジアでは、既にできているアプリを模範して作成したことで、上手くまとめ上げることができたと言われています。

日本では、LINE、PayPay、au PAYなどがスーパーアプリ化を進めており、将来的にスーパーアプリが主流になることも十分に考えられるでしょう。

※2 出典:中国モバイル決済の現状|普及の理由、3大サービス

スーパーアプリの必要性

スーパーアプリの需要が高まる理由の1つに、ユーザーが複数のアプリをダウンロードしても、実際に毎日利用するアプリは極めて少なく、多くのアプリがほとんど利用されていないか、すぐにアンインストールされるという現状にあります。

そのため、自社のアプリを使い続けてもらうために、企業はユーザー体験と満足度を向上させていく必要があります。

ユーザーにとって、アプリをダウンロードするたびに、アカウント登録をする流れは面倒であり、スマホの容量にも上限があるため積極的にアプリがダウンロード されないという課題があります。スーパーアプリがあれば本来それぞれが独立しているサービスを、1つのアプリ内で利用することができます。それによりユーザーは、複数のアプリを併用する必要がなくなるため、多くのアカウント管理などをせずにスーパーアプリでまとめて簡単に管理を行うことが可能です。

スーパーアプリとミニアプリの違い

スーパーアプリとミニアプリの違い概要図

スーパーアプリと混同しがちなものとして「ミニアプリ」があります。例えばLINEの場合、LINEの中に「LINEミニアプリ」というものが存在しています。これらのミニアプリを利用することで、タクシーの配車やクーポンの利用をすることが可能となり、同一のアプリ内で全て完結することができます。

スーパーアプリとミニアプリの違いは、アプリのプラットフォームかどうかになります。スーパーアプリがアプリを集結させて作られているプラットフォームであるのに対して、ミニアプリはスーパーアプリの中で使用されるアプリのことです。

例えば、当社が提供するモバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」もスーパーアプリの1つと言えます。ミニアプリのプラットフォームとして、プログラミングの知識がなくても、簡単に業務用のミニアプリを作成し配布することができます。

スーパーアプリのメリット

スーパーアプリは、提供する企業および使用するユーザーにとってどんなメリットがあるのか、それぞれの視点から解説します。

スーパーアプリ提供企業が得られるメリット

企業側のメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • ユーザーを獲得しやすく、利用定着につながる
  • アプリが削除されにくい
  • 様々なサービス展開ができる
  • 開発コストを削減できる

企業としては、ミニアプリによる複数サービスの提供で新規ユーザーを獲得しやすく、既存のユーザーにも他サービスの展開がしやすいメリットがあります。一つのサービスが利用されなくなったとしても、アプリ内の他サービスを利用して貰える可能性があります。アプリが削除されにくいため、利用定着にもつながります。また、ミニアプリは一般的なアプリよりも開発コストが抑えられることも、大きなメリットと言えるでしょう。

スーパーアプリ利用ユーザーが得られるメリット

ユーザー側のメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • アプリを複数ダウンロードしなくて良いためストレージ容量が節約できる
  • アプリアイコンが少ない分、画面が整理され使いやすい
  • 同一アカウントで複数のミニアプリを利用できる
  • スーパーアプリ内のミニアプリは画面構成や操作方法を統一することが多いため新しいミニアプリが提供されても操作が分かりやすい

ユーザーはダウンロードするアプリが1つになることで、アカウントを管理しやすく、1つのスーパーアプリ内で様々なサービスを享受できることがメリットだと言えるでしょう。特にスマホの操作になれていない人には、様々なアプリの形式を覚えるのも億劫ですが、スーパーアプリ内で仕様をそろえることにより、使い方がわからず使えないということを防ぐことができ ます。

上記のことから、スーパーアプリは双方にメリットがあるものだということが分かります。

スーパーアプリのデメリット

スーパーアプリのメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。

例えば、セキュリティ面で考えた場合、同一アカウントで操作ができるのは確かに便利ですが、アカウントなどを乗っ取られた際は様々な情報が漏れてしまう可能性が出てきます。一般的なアプリでも同様のリスクはありますが、1つのアプリでアカウント情報や、様々なサービスの利用情報を管理するので、よりリスクが高いと言えるでしょう。

他にも、スーパーアプリはユーザビリティ、つまり使いやすさによって利用されるかどうかが左右されます。様々なミニアプリを搭載し機能性を追求しすぎると、操作性が悪くなることも考えられます。スーパーアプリにすることでユーザビリティが低下してしまった場合、使われなくなってしまうといったことも考えられるのです。

そのため、アプリの使いやすさはとても重要なポイントとなります。

世界の代表的なスーパーアプリ

世界ではどのようなスーパーアプリが使用されているのか、それぞれの概要をご紹介します。

Grab

Grabは、マレーシアで誕生した東南アジア最大の配車サービスのアプリです。アプリ内では、配車の手続きから、運転手とのコミュニケーション・支払いまでを一貫して行えます。

乗車してから清算する手間がなく、配車サービス以外にも、決済やローン、自動車保険などのサービスも用意しており、幅広い分野で利用できるアプリとなっています。

Go Jek

Go Jekは、インドネシアで誕生した配車を行うアプリです。インドネシアに滞在するのであれば必須のアプリとなっており、配車はもちろん、バイク便や映画のチケットの購入などもできるようになっています。

いくつものミニアプリを統合しており、タクシーの手配・食事のデリバリー・映画のチケット購入などあらゆることをこのGo Jek内で完結することに成功しています。

WeChat

WeChatは、中国を代表するスーパーアプリで、中国のウェブインフラの1つになっています。

主な機能は、メッセンジャーアプリ機能とSNS機能ですが、それ以外のミニアプリも豊富に揃えられており、買い物やチケットの予約などもアプリ内でできます。LINEの中国版として考えるとイメージしやすいでしょう。

Alipay

AlipayもWeChatと同じく中国のスーパーアプリです。主な機能は、スマホ向けのキャッシュレス決済サービスとなっています。

世界でも有数の企業であるAlibabaグループが提供しているということもあり、評判も良くミニアプリも増えてきています。中国最大のECプラットフォームであるタオバオと提携したことで、一気に世間に広がりました。

LINE

日本でお馴染みのLINEは、全世代で利用率が高く※3、メッセンジャー機能が便利で定着しましたが、最近ではLINE Payを始め、LINE MUSICやLINEギフトなどのさまざまなミニアプリが登場しています。

※3 出典:LINE利用率83.7%:10~60代まで8~9割が利用

 

ご紹介した上記のスーパーアプリを利用したことがある人も多いのではないでしょうか。アプリをよく見てみると、今まで認識していないミニアプリも意外と多くあることに気づきます。定期的に見直すことで、欲しかった機能が追加されたタイミングを逃さずに使いこなすことができるでしょう。

ビジネスアプリのスーパーアプリ化について

今まで紹介してきたのはB to C市場向けのスーパーアプリでしたが、最近はB to B市場でも徐々にスーパーアプリ化の流れが押し寄せてきています。

マイクロソフトは、AndroidとiOS向けに、Word、Excel、PowerPointを統合したアプリをリリースしました。この3つのアプリはOfficeの中でも三位一体でポピュラーですから、スーパーアプリ化するのも必然といえるでしょう。

スーパーアプリのメリットは、ビジネスシーンにおいても同様に享受できます。スマホやタブレットで仕事をするのが当たり前になった今、各アプリの管理やメンテナンスが手間になっているという課題があります。ストアには無数の「仕事効率化」アプリが乱立していますが、沢山のアプリを併用し1つ1つパスワードやデータを管理するのは、むしろ非効率といえます。

企業ではMDMやUEMといったツールでアプリを管理し配信する運用が一般的です。アプリの乱立は管理する側もユーザー側にとっても負担で、キッティング作業の工数も増え、ネットワークの負荷もかかり、アプリ更新の手間も増えます。企業にとって核となり、全員がそれさえ使えればOKというスーパーアプリがあれば、業務におけるモバイル利用も更に効率アップが見込めます。

スーパーアプリ作成プラットフォーム「Platio」

自社の業務に合ったモバイルアプリをノーコードで簡単作成

現場業務を効率化するモバイルアプリを短時間で作成できるツールPlatio(プラティオ)も、スーパーアプリ・プラットフォームの1つであるといえます。

Platioの特長といえば真っ先にあげられるのが、「ノーコード開発のため、プログラミングの知識がない従業員でも簡単に業務アプリを作成できる」ことですが、もう1つの特長が「ミニアプリを復数、Platioアプリ内に搭載できる」ことです。

つまり、「勤怠管理」「検温報告」「問合わせ管理」「車両点検」「アンケート」「備品管理」など、会社や現場のあらゆるシーンで役立つ複数のミニアプリをPlatioという1つのアプリ内で実装することができ、同じユーザーアカウントを用いて使うことができるのです。スーパーアプリとは、「1つのアプリ内で様々な機能が統合され利用できるアプリ」を指すので、Platioも該当しています。

スーパーアプリという視点からみると、Platioを導入することで、以下のようなメリットが得られることになります。

対象 具体的な効果
使い手側
(現場側)
個々のアプリ別に操作を覚えたり、パスワードを管理したりする必要がなくなる
管理者側
(情シス)
管理が楽になり、導入~保守コストの削減に繋がる。現場の担当者だけで運用を回すこともできる
会社全体 Platioの利用が習慣化されることで、様々な業務にITが浸透し業務効率がアップする(DXの推進)

Platioといえば様々な現場のニーズに合ったアプリを簡単に作れ、業務を効率化できることが魅力ですが、Platio内に多くのミニアプリを実装できるスーパーアプリであることもまた魅力的というわけです。

まとめ

世界の動向を見るに、今後は日本でもスーパーアプリの活用が進むことでしょう。特に、スーパーアプリの思想、概念はビジネスシーンでのモバイル利用にとってもメリットが大きいといえます。Platioのようなスーパーアプリ作成プラットフォームを活用したビジネスを展開していくことが、今後の企業のアプリ活用のあり方になっていくかもしれませんね。

Platioの資料については、こちらをご覧ください。

Platio導入事例は、こちらからご確認ください。

Platio編集部 最終責任者:中野

著者画像 中野

2013年にアステリアに入社。制作からディレクションなどPlatioのWEB関連を担当をしています。

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