こんにちは。Platioカスタマーサクセス担当の渡部(ワタナベ)です。
Platioのユーザー様・パートナー様向け勉強会「Platioを使いこなそう! 活用例から学ぶ、機能紹介セミナー」の第二弾を2022年3月初旬に開催しました。
第一弾の通知機能編に続き、今回のテーマは“計算フィールド”です!
計算フィールドは、他のフィールドの値を使って文字列を生成したり、数値などの計算をさせたり・・・Platioで作ったミニアプリでの入力や編集の手間を軽減することができる、とても便利な機能です。具体的にどのようなことができるか、ユースケースと共に紹介しました。
解説担当は前回に引き続き、『菊ちゃん』こと菊地 雄大です。
それでは、当日の様子をレポートします!
まずは、計算フィールドってそもそも何?どんな種類があるの?について解説しました。繰り返しになりますが、計算フィールドは、他のフィールドの値を使って文字列を生成したり、数値などの計算をさせたり、値の入力や編集の手間を削減できる便利な機能です。
赤枠で囲っている通り、計算フィールドは10種類ありますが、今回の勉強会では、「テキスト生成フィールド」「数値計算フィールド」「時間計算フィールド」「期間計算フィールド」の4種類に絞って説明しました。
計算フィールドを活用するにあたり、要となるのが“Platio式”です。
Platio式は、Javascriptによく似たPlatio独自の式で、フィールドの値をつなげたり、合計を算出させたりできる仕組みです。各計算フィールドの[値]プロパティにPlaito式を設定することで、式の結果をフィールドに返すことができるようになっています。Platio式の詳細については、開発者ドキュメントをご覧ください。
“Platio式”には、値の加工や計算を簡単にさせるための、定義済み関数なども用意されています。式を使わなくてもミニアプリは作れますが、今回ご紹介する例のように、式を使うとミニアプリでできることがぐっと広がるので、よければ試してみてくださいね!
計算フィールドの概要とPlatio式を把握したところで、それぞれの計算フィールドについて説明しました。
テキスト生成フィールドは、他のフィールドの値を使って文字列を生成できるフィールドです。
活用例の一つとして、「大分類」、「中分類」、「小分類」、「商品名」というフィールドから、すべての情報をまとめた「商品情報」というフィールドを作成する場合や、「商品ID」と「商品名」を組み合わせて、どの商品を選べばよいかわかりやすくするためのデータを作成する場合について説明しました。
まずは、Platio Studio側の設定例です。
テキスト生成フィールドの設定(歯車マーク)から、「フィールドの編集」を開き、「値」の欄に上記のようなPlatio式を設定します。フィールドのIDを入力する時は、演算子のアイコンの部分をクリックして選択することができます。ハイフン(-)やスペース( )など、任意の文字を指定したい場合は、ダブルクォーテーション(“)で囲み、つなげる場合はプラス(+)を使います。
図の/* */で挟まれた部分は、コメントといって式の中では無視される部分です。フィールドのIDだけだとよくわからないですが、コメントがついていると、なんのフィールドIDなのか、後から見た時にわかりやすいですね!
それでは、実際のPlatioアプリでの動きも見てみます。
まず、「大分類」、「中分類」、「小分類」、「商品名」、「商品ID」のフィールドに何も値が入っていない状態では、左の図のように「商品情報」のテキスト生成フィールドにはハイフン(-)のみが2つ表示されています。
続いて、「大分類」のフィールドを選択すると、真ん中の図のように、「商品情報」のテキスト生成フィールドに、「大分類」の値が反映されます。
さらに、「中分類」「小分類」「商品名」「商品ID」を選択していくと、「商品情報」のテキスト生成フィールドと、「選択用商品情報」のテキスト生成フィールドに、それぞれの値が反映されていくのが確認できました。
今回の例以外にも、テキスト生成フィールドは以下のようなシーンで活用されています。
“Platio式”と初めて聞いたときは、少し難しそう…と思いましたが、エクセルで文字を繋げたり、数を使ったりするのと感覚で使えそうで、安心しました!
「テキスト生成フィールド」の説明の後は、「数値計算フィールド」「時間計算フィールド」「期間計算フィールド」についてもそれぞれ解説しましたが、全て紹介すると膨大な量になってしまうので、また別の機会に紹介したいと思います。
なお、Platio式と計算フィールドについては、Platioミニガイド 計算フィールドとPlatio式もご覧ください。
勉強会の終盤は、質問タイムです。計算フィールドについてよくいただくご質問も一緒にご紹介しました!
Q. テキスト生成フィールドの値で、参照した場合の文字数の上限はありますか?
文字数自体に上限はありませんが、実際にPlatioアプリで表示される際の領域は、お使いになるデバイス/OS、データポケットの表示サイズの設定によって変わるため、それらに合わせてご利用ください。
Q. 時間計算フィールドについて、スイッチONで取得された日時を、手動で編集することはできますか?
現状では、時間計算フィールドに手動での時間入力はできませんが、データポケットを以下のように変更することで、要望に近いことができると考えます。
フィールドの追加
時間計算フィールドの[値]には、テキスト選択フィールドが"自動" かつ、スイッチが"オン"の場合、現在時間を設定、それ以外の場合、時間フィールドの値を設定する式を設定
例)
テキスト選択フィールドのID == "自動" && スイッチフィールドのID ? "now" : 時間フィールドのID
Q. 期間計算フィールドの計算結果について、Platioアプリ上での表示と、データビューアーからExcel形式で出力した際に、表示の形式が異なっています。アプリ上での表示と同じ形式で出力する方法はあるでしょうか。
期間計算フィールド、期間フィールドはPlatioアプリとデータビューアーでは時間など設定に応じた型で表示されますが、エクスポートしたファイルでは数値で出力され、単位はミリ秒となります。
計算結果を時間の形式で登録、Excelに出力したい場合は、期間計算フィールドではなく、時間計算、またはテキスト生成フィールドをお使いください。
時間計算フィールド、テキスト生成フィールドの[値]プロパティに設定する式は以下のとおりとなります。
"期間計算フィールドの式"の部分は、実際に期間計算フィールドの[値]プロパティに設定している式に置き換えてください。
formatDateTime(parseDateTime((期間計算フィールドの式)- (9 * 60 * 60 * 1000)),"HH:mm:ss")
formatDateTime(parseDateTime((期間計算フィールドの式)- (9 * 60 * 60 * 1000)),"HH:mm")
参加された方から、以下のようなコメントをいただきました。
各計算フィールドについて、「○○に使えそう」「△△ができるか試してみたい」といったコメントも多数いただきました。少しでもアプリ活用のアイデアにつながりましたら幸いです!
今回の勉強会では、計算フィールドに焦点を当てて解説させてもらいましたが、Platioについて体系的に学べるトレーニング動画もご用意しています。Platioについてもっと理解を深めたいという方は、「ノーコード」について学習できるリスキリングサイト、「NoCode Gate」もぜひご利用ください。
Platioの勉強会や、トレーニング動画で解説してくれている「菊ちゃん」ですが、今後勉強会をより拡充していくため、2022年4月からPlatioのカスタマーサクセスチームに正式加入してもらいました♪
今後の活躍にご期待ください!
例 )
c1111111 /* 大分類 */ + "-" + c2222222 /* 中分類 */ + "-" + c3333333 /* 小分類 */ + " " + c4444444 /* 商品名 */
例 )
c5555555 /* 商品ID */ + " " + c4444444 /* 商品名 */
例 )
c1111111 >= 80 ? "A" : ( c1111111 >= 60 && c1111111 <= 79 ? "B" : ( c1111111 >= 40 && c1111111 <= 59 ? "C" : ( c1111111 >= 20 && c1111111 <= 39 ? "D" : "E" ) ) )
※cから始まる英数字は、フィールドIDのためご利用の環境によって変化します
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